『撲殺天使ドクロちゃんです』著者略。


我らがおかゆまさき電撃文庫の編集長に!?
とにかく、そんなコトすっかり忘れていたある日、僕は突然『じゃあ、おかゆさんは編集長』と、電撃文庫編集部に「おはようございまーす」と入っていった時に、すごく遠くの方から担当編集さんに言われたのです。
(『撲殺天使ドクロちゃんです』あとがきより)
というわけで(?)、なんと我らがおかゆまさきが、ついに電撃文庫の編集長に!
 おかゆさんと仲が良かったり、良くなかったり(!?)する人たちが集まって、みんなで『ドクロちゃん』を書(描)いた、謎のトリビュート文庫登場!


なにこのカオス。
とか呟きたくなるほどまで特化された混沌を久しぶりに拝ませてもらいました。
ドクロちゃんや白人萠乃のような意図的に歪曲させた文章は元々相容れなかったのでこの番外編に出会うまで1巻で打ち止めさせていただいていたのですが、流石に灼眼のシャナで有名な高橋氏や禁書目録の鎌池氏が作者として発刊されるとなるとついつい財布の紐を緩めてしまったのですよ。
それはともかくこの本に関してですが何からナニまで感想雑感を綴ってよいのか判らない内容と無駄に豪華な執筆陣には驚かされるばかりなのです。あ、ちなみに挿絵は一切存在しません、当然ですが。というか見開きカラーでCLAMP絵を拝むことになるとは夢想だにせず。どこかエロスが漂っているのは作品の所為であって決して○o○氏のイラストに多大な――が描かれているように錯覚してしてしまうのはきっと仕方のないことであって避けようもない必然なのです。やはりというか何というか、のいぢ氏のイラストは可愛いですね。
さてはて、肝心の内容に関して。あらすじのみでは作品を書くに至るまでの過程が記されているだけでどういった内容かは未読の方にはさっぱり掴めない形となっております。詳細提示しますと、おかゆ氏の書くテンプレを他の人に改変してもらうといういわゆるお題形式でして、特に既刊の詳細設定等を知り得てなくてもドクロちゃんの血塗られた作風だけ知識としてあれば楽しく読み進められると思いますよ。
一人一人の感想書くほど創造力と筆力がないので雑感。何というかこういうお題形式は読んでて楽しいですね。やはり最大の魅力が『あの人の書くドクロちゅあんが読める』という点でしょうね。一発目の高橋氏の筆力溢れる描写が途轍もなく好きで、鎌池氏の独特な言動やハセガワケイスケ氏の今にも零れ落ちそうな儚い文章がどうしようもないくらい惹かれます。あと何か訴えたいことと云えば谷川氏のターンですか。この方のおかげで『ああこれはギャグ本だったんだよね』とか思い出させてくれましたというかこれはひどい。とりあえず作者欄増やせよみたいな。モロに不意打ち喰らいました。―――まぁ、こんなとこでしょうか。
ドクロちゃん目当てではないのでシリーズとしてのドクロちゃんには何も感慨は得ず。別に既刊購入欲や読書欲等は一切沸いてこないですね。ただ、好みの作者さんの文章やイラストが拝めて良かったなと思うだけです。
点数付けはなし。数字で測れるものではないと判断。