『デビルズ・ダイス 1の目』いとうのぶき

デビルズ・ダイス―1の目 神はサイコロを振らない (角川スニーカー文庫)

デビルズ・ダイス―1の目 神はサイコロを振らない (角川スニーカー文庫)


父の遺品から奇妙なサイコロを手に入れた白河才。それはすべての数字を見通す「悪魔のサイコロ」だった。
ネットバンクの暗証番号やロットー6、未来の数字を見通すデビルズ・ダイスの力によって巨額の富を手に入れた才にダイスの存在を狙う巨大組織「財団」が襲いかかる。飛び交う銃弾をかいくぐり、恐るべき罠を仕掛けていく才――。
数字の並びで情報を読み解き、先の先を読んで裏の裏をかく手に汗握る頭脳戦。悪魔の賽は投げられた!

久しぶりのラノベレビューに心なしか緊張気味なのは置いといて、早速感想をば。
未来予知の出来る悪魔のサイコロ、そして頭脳戦というキーワード、これが当作品の見所ですね。どこかデスノートを彷彿とさせる所が購入動機とも言えるでしょう。
推理物ではないのですが、頭脳戦ということもあってネタバレなので多くは語れませんが、とにかく悪魔のサイコロの使い方が秀逸です。万物に付きまとうあらゆる数字を予知する、ハッキングから夜のアレまで勢揃いです。主人公寺異端ですね。まあ巷で有名な最強系ではないのであしからず。月と違って欠点とかもありますが、基本的に頭脳戦なのであまり関係はありませんが。
氏の前作「グランホッパーを倒せ!」は未読なので何とも言えませんが、あとがきによれば、全く指向性の違う作品となっているようですね。
あと、萌要素は一切含まれていませんでした。強いて言えばカモぐらいでしょうか。しかしながら、彼女の見せ場はあるものの無理に入れても仕方がないのではないかとも思いました。
また、ストーリーの主軸とも言える主人公の目的というか思惑がいつの間にかすり替わっていることに違和感を感じました。世界征服とかその類ですね。まあ、悪魔のサイコロだけあってのことでしょうか。デスノと比較してしまうと目的がお粗末でした。
そのこともあって読者を選んでしまうと思います。何せ堕落するとこまで堕落してますし。
てなわけで感想終わり。手応えは充分。買って良かったデビルズ・ダイス。総合評価で満点あげちゃいますっ。
ちなみに帯にもあった通り二巻刊行は来月の三月になるようです。2ヶ月連続刊行らしいですね。金ない死んだ。
で、氏によると一巻はプロローグに過ぎないらしく、二巻からが見せ場だそうです。それも二巻のあらすじが超絶ヤバいです。絶対購入ですよこれは。