谷川流『涼宮ハルヒの憤慨』

涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

とりあえず読了。手短に感想をば。
三学期も押し迫ったこの時期に、俺たちへ生徒会長からの呼び出しが。会長曰く、生徒会はSOS団の存在自体を認めない方針を決めたらしい。ちょっと待て。そんな挑発にハルヒが黙っている理由はありゃしないぞ――。
4月からのアニメ化に続き漫画化も加え人気急上昇中の涼宮ハルヒシリーズ。その原作の最新刊は、SOS団又は文芸部の存続のため生徒会長と奮闘する団員たちの話である『編集長★一直線!』と、ある日SOS団に舞い込んできた不思議現象解析依頼を嬉々として受諾する探偵ハルヒと乗り気でないキョンらの思索を描く『ワンダリング・シャドウ』の二部構成。

編集長★一直線!

いつかはやるだろうと思っていたSOS団と文芸部の活動・存続に基づいた学校側との揉め事を描いた作品。問題解決のために会長が文芸部としてのハルヒたちに文芸課題を出すことになり団員たち+αで小説を書くことに。
題材に困窮するキョンを筆頭に小説執筆作業に移る描写はいつものノリとは打って変わって平和。実際にキョンらの書いた物語も記載され独特な作風を味わえました。ストーリーのせいか挿絵もそれとなく多いかなと。今の視点で言えば、1巻当時の挿絵に比べると線がハッキリしてきた感じ。
ハルヒの傍若無人さは変わらず、それに振り回される団員らはいつも通りで特に感慨はなし。

ワンダリング・シャドウ

序盤辺りで囁かれていたハルヒキョンの勉強風景。二人っきりだったのかはさて置き、勝手に脳内妄想が膨らみ一人でニヤついている様は傍から見れば血の気もひくおぞましいものだったに違いないと自負できるほどでしたね。どうでもいいのですが。
物語としては結構テンポも早くすんなり読めます。ハルヒがいつもの如くテンションをハイにし問題解決に試みるストーリーはどこかデジャヴを感じさせるものでした。ただ、終盤辺りでの長門さんの台詞が私のハートを鷲掴みにしたのは確か。興奮を越えて発狂してしまうほどでしたね。

雑感

どうでもいいが、まだ続くのですね。このシリーズ。
終盤辺りで今後の進展を感じさせるような伏線が幾つか飛び出しましたが、どうなんだろ。次回で大きな動きがあるかもね。とりあえず期待を秘めとくことにしよう。